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フランソワーズ・アルディ『タン・ド・ベル・ショーズ』

2004年12月21日 15:42

 フランソワーズ・アルディの新譜『美しいものは、たんとある(のに知られてない)』(と訳して良いのかな)が11月にフランスで出てもうすぐ2ヶ月ですが、日本語の情報はほとんどありません。検索をかけても20件しかないし、感想あるいは評論といえるのは後で引用する YTT だけ。データ的にもなにもわからない。もっとも実のところ太田光弘氏が12月11日付「最近のシャンソン情報」でパリジャンに載ったインタヴューを紹介されていて、それが一番の情報なんですが。  タワーレコード:「バンジャマン・ビオレーがプロデュースするフランソワーズ・アルディ最新作が待望のリリースに!その他にゲストとして、ペリー・ブレイクやアラン・ルブラノ、ジャクノや、ジュリー・デルピーのアルバムにも参加していたチエリー・ストルムレールらも参加。」違うよ。HMV でも「以前から噂されていた通り、Benjamin Biolayバンジャマン・ビオレーをプロデューサーに迎え」となってて、この文章の続きも「なんとペリー・ブレイクやアラン・ルブラノ、ジャクノや、ジュリー・デルピーのアルバムにも参加していたチエリー・ストルムレールらも参加」なので、これはソースが一緒だね。バンジャマン・ビオレーがプロデュースとインフォメーションしたのは誰だろう。  我が師向風三郎は12月5日に自らのサイトで「フランソワーズ・アルディの素晴らしいアルバム"Tant de belles choses"は先週に7位で初登場し,今週は12位に後退しています。多分の今年のベストに挙げる人も少なくないでしょう。私たちが好きだったフランソワーズ・アルディのすべてが凝縮したような,ポエティックで哀愁でアンニュイでおしゃれなアルバムです。しかしこのアルバムはフランソワーズ・アルディ自身の文章で但し書きがあり,完全コピーガード(音と写真画像)となっています。このアーチストは昨今の音楽界の動きにこのように対処したわけです。これはご自分の音楽を殺すことになりませんか?」と紹介している。  そして同時期の内部文書では「とりあえず、すごいアルバムではないだろうか。松任谷由実ではないが多くの人が『私のフランソワーズ!』と思ったであろう。みんなが望んでいるフランソワーズ・アルディかくあるべし、という音楽が実現した最後のアルバムである。このアルバムでフランソワーズ・アルディは本当にフランソワーズ・アルディっぽいのである。全3作で裏切られ続けてきた人たちが一挙にファン復帰宣言しそうだ。ビオレーの力ではない。このアルバムでビオレーは端役でしかない。自分の声が嫌いで自分のレコードを聴かないばかりか、録音スタジオ以外人前では絶対に歌わないことで知られるアルディーが、たぶん自分の声の魅力というのを自覚したのではないだろうか」と語る。正確な判断。付け加えることないなぁ。これと太田さんの紹介したインタヴューでライナーなんか書けちゃいそうだ。僕には、書けないけど。  僕も「とりあえず結論を言ってしまうと」フランソワーズ・アルディ復活ですね。それも「ロリポップ・ソニック改名バンド再結成ただし解散時メンバーは不参加みたいな」嘘っぽいものではありません。この例え完全に嘘なんですが。  ちなみにビオレー氏は1曲書いているだけで、自分の曲のレアリザシォンってのがプロディースならばそれさえもさせて貰ってないし、アレンジもしてないので、「あの」オーケストレーションもないのです。そういう点ではジャクノの方が仕事をしている。2曲書いてもちろん制作もしているペリー・ブレイクなんて大活躍である。詞も書いてるし。それはたぶん英語だからだけれど。(ビオレー氏の曲は単独作で詞も書いているからそういう点では特別扱い。他の曲は合作だからフランス語詞はアルディ自身だと思う。)ちなみに向風師は前出の文書でペリー・ブレイク曲を評し「ここに至っては『フランソワーズ・アルディっぽいを』を通り越して、こんなフランソワーズ・アルディらしいフランソワーズ・アルディ、聞いたことがない、の世界である」  そして、ついに4日の掲示板の記事では「今,フランソワーズ・アルディはきっと歌うことが好きで好きでしかたないんじゃないかな。カラオケにでもハマったのかもしれない。「歌手」フランソワーズ・アルディが60歳にしてやっと誕生したのかもしれない。」と改めて指摘し「"TANT DE BELLES CHOSES"は2004年秋冬,最も重要なアルバムの1枚ですね」と結論する。  で、アルディ変貌の理由なんですが「『歌手』アルディ誕生」ではないと思うんですよ。この記事の予告ので「(仮日記)アルディの新作と前作のベストを聴いた日。これについては記事を書きます。すぐにもアップの予定です。」と書いたのですが、たまたま最近前作のベスト盤『告白』を聴いていたのですね。友人が、中の1曲をカヴァーしたいと言ったので歌詞を吟味したりしたので。  このベスト盤には「たいていレコード会社はベスト盤を作っても当のアーティストに知らせないし出来たベスト盤も送らないのです/ベスト盤『告白』に関してはそうなることはありません。ヴァージンは私に選曲を依頼したのですから」というコメントが付されています。(そういえば新作にもコメントがあって、上で引用した向風三郎氏も言及されていますが、「身内を超えて音楽作品を複製したり配布することは他ならぬ単なる泥棒と同じ」なのでそれが出来ないようにディスクは CCCD で、画像はコピーすると汚れる網点の見える写真です。で、この写真が美しくないの。CCCD の音質は比較するものがないのでなんともいえないのですが、原理的には悪くなってますしね)  思うに、今回のアルバムの出来はベスト盤を作った経験が大きく影響したのではないか。ムードがすごく似ているのです。みなさんにも2枚を続けて聴いてみることをお勧めします。それから、エールだのマルコムだのイギーだのとの競演でも自分が誰であるのかを認識したのではとも思われます。  いうまでもなく単独で聴いても傑作です。僕はタイトル曲が素晴らしいと思います。フランソワーズ・アルディ自身も相当の自信作なのだと思います。ビオレーの曲も詞が良いし、実はジャクノが素晴らしい。ここしばらくのジャクノは本当にいいですよ。新作が楽しみ。っていつ出るんだろう。  最後にご質問を受けたトマ・デュトロン君ですが、もちろんジャック・デュトロンとフランソワーズ・アルディの息子で1973年生まれ。アンリ・サルバトールの『眺めの良い部屋』とレリタミツコの『トロンボーン女』でギター弾いてますね。新作では、制作でも演奏でも大活躍です。リーダー作はないみたいなんですが。(2005年1月7日記)
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