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ワンダーランドではない世界の果て

2012年11月11日 22:00

こうしてフランスの音楽を聴くにあたってさまざまなことを向風三郎こと對馬敏彦氏に教わっています。YTT 時代の彼のウェブサイト「おフレンチ・ミュージック・クラブ(1996-2007)」で学んだことが僕のポップ・フランセーズのベースとなっています。「おフレンチ」に関する資料はほとんどありませんがOVNI のアーカイブの紹介記事でネット黎明期のムードと熱意を伺うことができます。

その對馬氏がウェブサイト閉鎖の後に Pere Castor と名乗って始めたブログが「カストール爺の生活と意見」。つい先日100.000アクセスを記録した,ポップ・フランセーズのみならずフランスの現代文学や映画に関心を持つ全ての人にとってのマストなサイトです。

今朝の更新で「世界の果てで」と題する記事がアップされました。2005年にデビュー作を発表したものの,その時点で既に肺癌を発病していた女性シンガーのマリー=エレーヌ・ピカールを翌年失ってしまったデュオ,プレス・クィの2人での唯一の作品『Sauvez Les Meubles (家財を守れ)』を紹介しています。このタイトルはクラウン仏和に「救えるものだけでも救う;(火事場から)家具を運び出す」とある慣用表現です。グループ名は Presque oui で「ほぼウィ」。総論賛成各論反対か? 「ほとんど〜」だと僕には「ほとんどビョーキ」という流行語を思い出されますが,もう死語ですね。流行語の宿命。ほとんどブタ,ほとんどダメなのは,オヨネコぶーにゃん。

ブログのタイトルになっている「世界の果てで」はアルバムの(事実上の)最終曲。カストール爺の説明を引用させて頂くと「核戦争のあとに生き残ったひとりの男とひとりの女の出会いと愛と絶望と新たな希望のようなものが、寓話的に歌われて」いる感動的なナンバーです。特に歌い手が録音の時点で大病を患い程なく亡くなったというストーリーを念頭に聴くと胸に迫ります。声が可愛いタイプではなくてレ・リタ・ミツコ系のドスの利いたタイプなのも怖い。

その曲はYouTube にアップいるので聴くことができるのですが,肝心のアルバムは「CD L'Autre Distribution AD0609C (現在入手困難)」と紹介されています。でもね,MusicMe のウェブページで全曲試聴できるし,iTunes だと日本のサイトからもダウンロードできるのです。どうしても現物が欲しい向きには日本のウェブショップが通販で扱っていますが,それもダウンロード盤のCD-Rだそうですし。

僕も新譜も全曲 MusicMe で試聴するばかりです。もうビオレのVengeanceも聴けます。個人所有をしなくても良いなんて,アナーキーな時代になったものです。
このアーティストは全くノーマークでした。1曲だけオムニバス盤に収録されているので聴いているはずなのに…。しかし,なぜ突然この作品を今紹介するのか,実はなんだかちょっと心配だったりします。
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