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小林淳子先生のコンサート

2004年10月15日 00:52

 いっしょにイベントをしているシャンソン歌手清原まりこさんの師匠、小林淳子先生のお教室の発表会に行きませんかと清原さんにチケットをいただきました。場所は住吉のティアラ江東小ホール。フレンチ・ナイトで始めてご一緒し、前日に葦で再会したF嬢、葦のマスター永井明ご夫妻と一緒に聴いた、こころで歌うシャンソン@ふぁみーゆ CONCERT VOL.13「10月の風の中で…。」は、いろいろ考えさせられた良い経験でした。  最初に全員で歌う曲「風の中で…」。これは小林教室のテーマ曲なのでしょうか。続いて淳子先生の口上がありました。「何か間違って聞こえるかもしれませんが全ては芸術なのです。」僕は芸術は苦手なので、ちょっと困りました。ただの芸、あるいは音楽で十分ですぅ。  ピアノが「葦」フレンチ・ナイトでもお世話になっている宮沢由美さんで、オブリガートやソロでシンセサイザーの方もいらして伴奏を研究しつつある僕には参考になったのですが、だんだんと芸術にノックアウトな感じです。でも、少しずつみえてきたものがあります。それは、清原まりこさんが小林流の一員なのだということです。小林教室のみなさんが体現しているものが、まりこさんには、もっとはっきりと感じられるのだけれどなんだろうと、思っていたらみなさんの歌が終わり、淳子先生のご挨拶です。  このコンサートは最後に先生のコーナーがあって4曲歌われました。これは発表会としては異例なことのようでした。それはそうですよね。先生が最後に圧倒的な存在感を示したら主役になりますからね。でもそれ以上に、しばらく指導はなさっていても人前で歌うことを止めていた淳子先生が、このようにきちんと歌われること自体が事件だったようです。  ステージの出来はすばらしく、僕が今までに聴いた日本のシャンソンでは明らかに最高レヴェルです。最初はフランス語で「詩人の魂」。フランス語はほぼ完璧ですし、表現は実に上等なものです。2曲目が日本語の「貴婦人」。バルバラのドゥルオです。原曲では4分なのが日本語にすると12分と紹介されました。日本語のシャンソンが原曲より長くなるのは考察に値する問題です。これまたすさまじい迫力で、僕は始まるときに時計を見ていて本当に12分なのかを確認しようと思ったのですが、終わったときはそれどころではありませんでした。息つく間もなく、バンドネオンの音色のキーボードと本職宮沢さんのラテンなピアノでアレンジされた「ラストダンスは私に」。これは芸と趣向ですね。歌だけでなく振りも工夫されていて、淳子先生ご自身による舞台美術も相俟って総合的完成度を見せつけます。ラストは自作の「だから私は歌うの」。ルフランはフランス語で VOILA POURQUOI JE CHANTE, VOILA POURQUOI JE T’AIME. お見事です。人生観が明確に打ち出され、美空ひばりでいえば「川の流れのように」。シナトラの「マイウェイ」のよう。この曲だけ打ち込みだったので「せっかくのライブなのになぜ」と感じましたが、そう思うのは了見の狭さでしょう。ラスボス登場の大団円です。  いやぁ、いいもの見せて頂きました。門下生のみなさんや、今回は出演されなかった清原さんの目指す線上に、真打ち小林先生がいらっしゃいます。もちろん先生の表現は次元が違いますし、清原さんは林檎が良くないのかちょっとずれようとしているみたいですが、それは些細なことで、はっきりとエコールの存在を感じます。  意外なことに淳子先生の歌を聴いているときに、僕の脳裏に想起されたのは、あの「エヴァンゲリオン」でした。日本のシャンソンは「エヴァ」なのかもしれない。とか、日本のシャンソンの最高峰が美輪明宏氏であったり、故越路吹雪であったり、金子由香利さん、石井好子さん(これは思いつくままの素人判断なので、しかるべき歌手の方が当然挙げられていないと思います。御容赦ください)であるのは理由のあることかもしれないと、未整理の考えがぐるぐるしました。この問題は考えてみたいし、もしかすると邦訳シャンソンが原曲より長くなるのとも関係している気がします。  ところで、「貴婦人」って、ちょっとまずい感じがします。30年前に二十歳で嫁いできた人は今50歳じゃないですか。50歳の人を老婦人と読んで良いのか。それから「貴婦人」でも他の歌でもお色気的な部分の歌詞が生々しく感じられて、ちょっと恥ずかしいのはどうしてなのでしょう。これも日本語シャンソンの問題として考えてみようかなと思っています。
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